はじめに|わかっているのに動けない

センパイ、実際に行動することって難しいですね…

そうだね。多くの人が同じ悩みを抱えている。やるべきことはわかっている。でも動けない

まさにそれです。なんで動けないんでしょうか?

まずは、人間が行動できない理由を理解することから始めよう。
思考力で何をすべきかがわかっても、実際に行動しなければ何も変わらない。多くの人が、わかっているのに動けないという状態に陥っている。
今日は、人間が行動できない心理的な理由を理解し、その壁を乗り越える方法を学んでいこう。
なぜ人は行動できないのか
理由1:完璧主義の罠

完璧な準備ができるまで待とうとする。
完璧な計画を立てよう。 完璧なタイミングを待とう。 完璧な状態になってから始めよう。
でも、完璧な状態など永遠に来ない。
ハーバード大学の研究によれば、完璧主義傾向が強い人ほど、実際の行動量が少ないという結果が出ている。
完璧を求めすぎると、結局何も始められない。
解決策: 70%の準備ができたら始める。残りの30%は走りながら調整する。
理由2:現状維持バイアス
人間の脳は、変化を嫌う。
現状を維持する方が安全だと判断し、新しい行動を避けようとする。これを現状維持バイアスという。
ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンの研究によれば、人間は得られるメリットよりも、失う可能性のあるデメリットを2倍以上重く評価する傾向がある。
つまり、行動することで得られる利益より、失敗するリスクの方が大きく感じてしまうんだ。
解決策: 小さく始めて、リスクを最小化する。成功体験を積み重ねることで、現状維持バイアスを弱められる。
理由3:決定麻痺
選択肢が多すぎると、かえって決められなくなる。
コロンビア大学の研究で、ジャムの試食実験が行われた。24種類のジャムを並べた日と、6種類のジャムを並べた日を比較したところ、6種類の日の方が購入率が10倍高かった。
選択肢が多すぎると、人は決定を先延ばしにする。
解決策: 選択肢を3つ以内に絞る。最初から完璧な選択をしようとせず、まず一つ選んで試す。

センパイ、僕も選択肢が多いと迷ってしまって、結局何も選べなくなります…

それは自然な反応なんだ。だから、意図的に選択肢を絞ることが大切なんだよ
理由4:即座の満足vs将来の利益
人間は、将来の大きな利益より、目の前の小さな満足を選びやすい。
今日筋トレをサボって楽をする(即座の満足) vs 3ヶ月後に引き締まった体を手に入れる(将来の利益)
脳は、目の前の快楽を優先するようにできている。これを時間割引という。
スタンフォード大学の研究によれば、将来の報酬は時間が経つほど価値が割り引かれ、1年後の100万円は、今日の50万円程度にしか感じられないという結果が出ている。
解決策: 将来の利益を具体的にイメージし、今日の行動と直結させる。
行動を習慣化するには、モチベーションに頼らず、仕組みで続ける方法を知ることが重要だ。習慣化の技術を学べば、意志の力に頼らず自然に行動できるようになる。
理由5:失敗への恐怖
失敗したらどうしよう。 笑われたらどうしよう。 恥をかきたくない。
この恐怖が、行動を止める。
でも、失敗は悪いことではない。失敗から学ぶことで成長できる。
トーマス・エジソンは、電球を発明するまでに1万回以上失敗した。でも彼は言った。
失敗ではない。うまくいかない方法を1万通り発見しただけだ。
解決策: 失敗を学びと捉え、小さく試して経験を積む。
行動できない自分を変える5つのステップ

ステップ1:自分の行動パターンを知る
まず、自分がどのタイプかを知ろう。
- 完璧主義で準備ばかりしているタイプ
- 現状維持を好み、変化を避けるタイプ
- 選択肢が多すぎて決められないタイプ
- 目の前の快楽を優先してしまうタイプ
- 失敗を恐れて動けないタイプ
自分の傾向を知ることで、対策が立てられる。
ステップ2:ハードルを極限まで下げる
行動できないのは、ハードルが高すぎるから。
悪い例:毎日1時間筋トレする
良い例:毎日腕立て伏せ1回だけする
1回だけなら、できる。そしてやり始めると、自然に10回、20回とできてしまうんだ。
大切なのは、完璧にやることではなく、とにかく始めること。
ステップ3:if-thenプランニング
いつ、どこで、何をするかを具体的に決める。
悪い例:今度時間ができたら筋トレする
良い例:朝6時に起きたら、すぐに腕立て伏せを10回する
ニューヨーク大学の研究によれば、if-thenプランニングを使うと、目標達成率が2〜3倍になるという結果が出ている。
ステップ4:環境を整える
意志の力に頼らず、環境で行動をコントロールする。
例:筋トレを習慣化したい場合
- トレーニングウェアを枕元に置く
- ダンベルを目につく場所に置く
- スマホのアラームをセットする
環境を整えることで、行動のハードルが下がる。
自宅でトレーニングを始めるなら、最低限の器具を揃えることで、すぐに始められる環境を作れる。器具が目に入るだけで、行動のきっかけになるんだ。
ステップ5:小さな成功を積み重ねる
最初から大きな成果を求めない。
小さな成功を積み重ねることで、自己効力感が高まる。
自己効力感とは、自分はできるという感覚のこと。これが高まると、自然に行動できるようになる。
スタンフォード大学の心理学者アルバート・バンデューラの研究によれば、小さな成功体験を積み重ねることが、自己効力感を高める最も効果的な方法だという。
まとめ|行動できない理由を理解すれば、動き出せる

なるほど。行動できないのって、意志が弱いからじゃなくて、心理的な理由があるんですね

その通り。理由を理解すれば、対策が立てられる

でも、本当に小さく始めていいんでしょうか?

むしろ、小さく始めることが大切なんだ。完璧を目指さず、まず一歩を踏み出すんだ

わかりました。明日から、いや今日から始めてみます!

その意気だよ。次回は、その一歩を確実に踏み出すための具体的なテクニックを教えよう!
今日のポイント
- 行動できない理由は、完璧主義、現状維持バイアス、決定麻痺、時間割引、失敗への恐怖
- 自分の行動パターンを知り、対策を立てる
- ハードルを極限まで下げ、小さく始める
- if-thenプランニングで具体的に計画する
- 環境を整え、小さな成功を積み重ねる
ヒビキ行動できない理由を理解すれば、動き出せる。次回は、最初の一歩を確実に踏み出すための、より具体的なテクニックについて学んでいこう。
次回予告:【行動力 第2回】最初の一歩を踏み出す|2分ルールと行動のトリガー


コメント