はじめに|問題の本質を捉える

センパイ、色々な思考法を学んできましたけど、結局どれを使えばいいのかわからなくなってきました

いい質問だね。実は、すべての思考法の根底にある最も重要なことがあるんだ

それって何ですか?

本質を見抜く力だよ。今日はこれまで学んだ思考力の集大成として、本質思考について教えよう

私たちは日々、様々な問題に直面する。でも、多くの人が表面的な症状だけを見て、根本的な原因を見逃している。本質思考とは、物事の核心を捉え、根本的な解決策を見出す思考法なんだ。
本質思考とは何か
表面と本質の違い


表面だけを見て対症療法をしても、根本的には解決しない。本質を捉えることが大切なんだ。
なぜ本質を見抜けないのか
理由1:目の前の症状に囚われる
痛みや不快感など、目の前の症状に意識が向き、根本原因を探さない。
理由2:思考が浅い
なぜ?を繰り返さず、最初の答えで満足してしまう。
理由3:既存の枠組みで考える
常識や固定観念に縛られ、別の角度から見ることをしない。
本質を見抜く5つの視点
視点1:Why(なぜ)を5回繰り返す
これまで何度も出てきた方法だが、本質を見抜く最も強力な武器だ。
例:筋トレのモチベーションが続かない
- なぜ続かない?→効果が見えないから
- なぜ効果が見えない?→短期間で判断しているから
- なぜ短期間で判断?→結果をすぐに求めているから
- なぜすぐ結果を求める?→プロセスより結果重視だから
- なぜ結果重視?→成長を楽しめていないから
本質:結果だけでなく、プロセス自体を楽しむマインドセットが必要
このように深掘りすることで、本質が見えてくる。
視点2:What(何)の本質を問う
その物事の本質的な価値や目的は何かを問う。
例:ジムに通う目的は?
- 表面:筋肉をつけるため
- 深掘り:健康になるため
- 本質:人生の質を上げるため

本質がわかれば、手段は他にもあることに気づく。ジムに通わなくても、人生の質を上げる方法は無数にあるんだ。

センパイ、じゃあジムに通う必要ないってことですか?

そうじゃないよ。本質を理解した上で手段を選ぶことが大切なんだ。本質を見失わなければ、柔軟に方法を変えられる
視点3:構造を見る
個別の問題ではなく、システムや構造全体を見る。
例:職場の人間関係がうまくいかない
- 表面:Aさんと合わない
- 構造:コミュニケーションの仕組みに問題がある
個人の問題だと思っていたことが、実は組織の構造的な問題だったりする。構造を変えなければ、根本的な解決にならない。

本質思考を深めるには、システム思考や構造思考の書籍が役立つ。物事を点ではなく線や面で捉える視点を学べば、問題の本質が見えやすくなる。特にビジネスや組織の問題を考える際には、構造的な視点が不可欠なんだ。
視点4:時間軸で考える
短期的な視点と長期的な視点では、本質が異なることがある。
例:お金を稼ぐ
- 短期的本質:生活費を得る
- 長期的本質:経済的自由を得る、やりたいことをやる
時間軸を変えることで、本当に大切なものが見えてくる。
視点5:抽象化と具体化を行き来する
具体的な事象から抽象的な原理を見出し、また具体に戻る。
抽象化: 個別の事例から共通パターンを見つける
具体化: 抽象的な原理を具体的な行動に落とし込む
この往復運動が、本質を捉える力を高めるんだ。
本質思考の実践ステップ
ステップ1:問題を定義する
まず、何が問題なのかを明確にしよう。
悪い定義: なんかうまくいかない
良い定義: 過去3ヶ月、週2回以上ジムに通えていない
問題が明確でなければ、本質も見えない。
ステップ2:表面的な原因を列挙する
思いつく原因をすべて書き出そう。
- 仕事が忙しい
- 疲れている
- モチベーションが上がらない
- 他にやりたいことがある
まずは思いつくままに出す。
ステップ3:なぜ?を繰り返す
それぞれの原因について、なぜ?を繰り返そう。
この過程で、複数の原因が同じ根本原因に収束することが多い。
ステップ4:本質的な問題を特定する
なぜ?を繰り返した結果、見えてきた本質的な問題を言語化しよう。
例: 本質的な問題は、ジムに通うことを義務だと感じており、楽しめていないこと
ステップ5:本質的な解決策を考える
本質的な問題がわかれば、本質的な解決策が見えてくる。
表面的な解決策: 時間を作る、モチベーション動画を見る
本質的な解決策: トレーニング自体を楽しめる方法を見つける、ゲーム化する、仲間と一緒にやる
本質的な解決策は、根本から問題を解消する。
本質思考を妨げる3つの罠
罠1:手段の目的化
手段が目的になってしまい、本来の目的を見失う。
例: 本来の目的:健康になる 手段:筋トレする
→筋トレすることが目的になり、健康という本質を忘れる
定期的に、自分が何のためにやっているのかを問い直そう。
罠2:思考停止ワード
なんとなく、普通は、みんなやってる、という言葉で思考を止めてしまう。
この言葉が出たら、本質を考えていない証拠。立ち止まって、本当にそうか?と問い直そう。
罠3:複雑化の罠
問題を複雑に考えすぎて、シンプルな本質を見失う。
本質はシンプルなことが多い。複雑に考えすぎていたら、一度シンプルに戻ってみよう。
本質思考の応用例
応用例1:キャリアの本質
表面: 年収を上げたい
本質: なぜ年収を上げたいのか? →経済的余裕が欲しい →自由な時間が欲しい →やりたいことをやりたい
本質:人生の自由度を上げたい
年収を上げる以外にも、支出を減らす、時間の使い方を変える、など別のアプローチがあることに気づく。
応用例2:人間関係の本質
表面: 友達が少ない
本質: なぜ友達が欲しいのか? →寂しいから →認められたいから →楽しく過ごしたいから
本質:人とのつながりや充実感が欲しい
友達の数ではなく、関係の質が大切だと気づく。
応用例3:学習の本質
表面: 資格を取りたい
本質: なぜ資格を取りたいのか? →転職に有利だから →専門性を高めたいから →自信をつけたいから
本質:市場価値を上げたい
資格以外にも、実務経験を積む、ポートフォリオを作る、など別の方法があることに気づく。
まとめ|本質を見抜けば、人生が変わる

なるほど!表面的な問題に囚われず、本質を見抜くことが大切なんですね

その通り。本質を捉えれば、無駄な努力が減り、本当に必要なことに集中できる

これまで学んだ思考法も、全部この本質思考につながってるんですね

よく気づいたね。理想を明確にする、逆算する、仮説を立てる、情報を集める、論理的に考える、批判的に考える、戦略的に考える、創造的に考える。すべては本質を見抜くための道具なんだ

わかりました!これからは常に本質を意識します

いいね。次回は思考力シリーズの最終回。これまで学んだすべてを統合して、思考力を人生に活かす方法を教えよう
今日のポイント
- 本質思考は、表面的な症状ではなく根本的な原因を捉える
- Why(なぜ)を5回、What(何)の本質を問う、構造を見る
- 手段の目的化、思考停止ワード、複雑化の罠に注意
- 本質を見抜けば、無駄な努力が減り、本当に必要なことに集中できる
- これまで学んだすべての思考法は、本質を見抜くための道具
ヒビキ本質思考を身につければ、物事の核心を捉え、根本的な解決ができるようになる。次回は思考力シリーズの総まとめとして、思考力を人生に活かす具体的な方法について学んでいこう。
次回予告:【思考力 第10回】思考力を人生に活かす|学んだ知識を行動に変える方法

コメント